大切に
していること 栄養士×保育士 02

「連携力」 栄養士と保育士、そして保護者の皆様と。

栄養士・保育士
杉山絵梨奈(2013年4月入社)

保育士
奈良雅人(2017年7月入社)

Q1.お二人の現在の役割と仕事内容を教えてください。

杉山
栄養士として、毎日の調理や献立作成、食育に関する行事の企画立案や給食だよりの発行などを行っています。また、食育専用の連絡帳である「栄養ノート」を通して、保護者の方とやりとりさせていただくことも大事な仕事です。雲母保育園では、栄養士も子どもたちの保育にあたっています。私は雲母保育園で働くうちに、子どものことをもっと深く知りたいと思うようになり昨年保育士免許も取得しました。
奈良
私は0歳児クラスの担任をしています。子どもたちと過ごす中での気付きは、5分間対応の等で保護者の方にお伝えしています。お話しをする中でご相談をお受けすることもあります。その際には保護者の皆様の不安に寄り添うことを心掛けています。例えば先日、「寝返りが多くて、夜なかなか寝てくれないんです」とご相談を受けた際には「寝返りが楽しい時期なんですよ」「成長の証ですよ」とプラスの意味合いのお返事をさせていただきました。

Q2.雲母保育園では「食育」に力を入れているとお聞きしました。実際に、お二人それぞれの立場でどのようなことを行っているのですか?

杉山
まずは、食材選びからこだわっています。業者にまとめて発注するのではなく、毎日栄養士自身が近所のスーパーに買い物に行き、自分の目で鮮度を確かめたうえで材料を選んでいます。さらに、食事のときは各クラスを巡回して、子どもたちの食があまり進んでいないことがあれば、原因を考えて次に活かすようにしています。
奈良
給食フェアやクッキング保育という取り組みを通して、子どもたちに「食」に興味をもってもらえるよう栄養士と考え、活動しています。最近は「出汁」をテーマに給食フェアを行い、出汁のとれる複数の食材を触ったり、実際にその出汁を使った料理を食べたりして、味の違いや苦み、うま味などを味わいました。それぞれの出汁の違いを、子どもたちはわかっているようでした。
杉山
大豆で取った出汁については、わたしたちには興味深いものでしたが、子どもたちの評判はあまりよくなかったですね(笑)。クッキング保育では、旬の野菜を触ったり、実際に調理器具を使って皮むきをしたり、種を取ったりと年齢や個々に合わせた取り組みをしています。
奈良
3歳くらいになると、保育園で食べたものについてご家庭でお話しすることもあるようで、保護者の方から「家でも作ってみたいです」「レシピを教えてほしいです」といったお声をいただくことがあるんです。私たちの日々の取り組みがお子さんと保護者の方とのコミュニケーションのきっかけになってくれることは大変嬉しいです。

Q3.食事のメニューは誰がどのように考えているのですか? メニューを決める際にポイントとしていることがあれば教えてください。

杉山
メニューは、栄養士が考えています。ポイントは、旬の食材をたくさん使うことと他の保育園ではなかなか見られないようなメニューを考案していることです。例えば、おやつとして出すナポリタンをマカロニで作ったり、お麩を使ってラスクやフレンチトーストを作ったり。オリジナリティがあって、なおかつおいしいと子どもたちや保護者の方からもご好評いただいております。
奈良
給食の献立に関しては、栄養士にすべて任せています。食が細い子やアレルギーのある子に関しては栄養士と密にコミュニケーションを取りながら対応しています。食が細い子の分は量を減らすという工夫をしています。少なめの量であっても、「完食できた」ということに自信をつけて、少しずつ食べられるようになっていってほしいなと思っています。

雲母保育園のアレルギー対応

杉山
保育園や集団生活に慣れないお子さんの場合、量をなかなか食べられないというケースはよくあります。そういった際には、担任の先生と話し合ったり、保護者の方にご家庭での様子を伺ったりしながら試行錯誤を重ねています。「おいしい」と言いながら食べてもらえたときにはもう嬉しくて、栄養士、保育士一緒になって喜んでいます。(笑)
奈良
少食の子だけでなく、好き嫌いが多い子に関しても、無理強いはしないようにしています。ひと口食べられたら、まずは褒める。そのことで自信をつけてくれたらいいですね。初めは量を少なくして、そのうちにおかわりがたくさんできるようになって、その体験を繰り返すことで「食事をするのが楽しい」と思ってもらいたいです。

Q4.子どもの食育で悩んでいる全国のお父さん・お母さんにアドバイスをお願いします。

杉山
心配なことがある場合は、おひとりで悩まずに周りの人に相談してみることをおすすめします。先日、保護者の方から「栄養ノート」に寄せられたお悩みで、「子どもが食べ物を噛まずに飲み込んでしまう」というものがありました。そこで、「ごはんをひと口サイズの焼きおにぎりにすると、こんがりとした焼き目によって歯応えが生まれるので、よく噛んで食べる練習になりますよ」とお返事をしました。数日後、「実践したら、よく噛むようになりました」とのご報告をいただいて、とても嬉しかったです。人に相談することによって解決することがたくさんあると思います。相談相手として思い浮かぶのが、雲母保育園の栄養士・保育士であるよう、私たちもより一層努力していきたいと思っております。
奈良
難しいことは考えず、まずは「楽しく食べること」を大切にしていただきたいです。お子さんはもちろん、保護者の皆様も「一緒に食事をする時間そのものが楽しい」と思っていただけるのが一番かと思います。

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栄養士×保育士 01

中板橋雲母保育園
これが雲母保育園の「食育」です!
一番重視しているのは献立作りです。加えて、さまざまな企画を通しての知育の実践や、体験活動を行っています。

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